歯茎のマッサージにはどのような効果があるのでしょうか。歯茎をマッサージするにもやり方が幾つかあります。しかし歯茎マッサージのやり方を間違ってしまうと歯茎下がりを起こしてしまうことがあります。
今日は歯茎マッサージの効果や歯茎下がりをしないための注意点。そして歯茎にできる痛いできもの、硬いできものの正体などについても疑問をお持ちの方が多いので調査してみました。
歯茎マッサージの効果と間違うと怖い歯茎下がり
歯茎マッサージをするべき時というのはそもそもどのような状況なのでしょうか。多くの場合、歯茎から血が出たり、何だか歯茎がむず痒いような感覚になった時にマッサージが有効です。
しかし歯茎から血が出たり、むず痒いような状態は『歯周病』になっている可能性が高いので注意が必要です。歯周病とは歯の汚れが原因で歯垢や歯茎の中に細菌が繁殖してしまい、炎症を起こす口の中の病気です。
歯周病を放置しておくと、歯茎や歯を支えている骨がどんどん歯周病の影響で溶けてしまいます。よくお年寄りの歯で歯と歯の隙間がスカスカに開いている人がいますよね。
あれは歯周病で歯茎の下の骨が溶けて歯茎下がりを起こした状態なのです。歯茎が下がってしまうので、歯が長くなったように見えます。それで歯に隙間が空き、やがてはポロッと歯が抜けてしまうのです。
実は大人で歯が抜けてしまう原因については、虫歯よりも歯周病の方がわずかながら多いという話もあります。参考:日本歯周病学会
ですので、歯周病予防のために適切なブラッシングと歯茎のマッサージが有効といえます。では歯茎マッサージはどのようにすれば効果的でよいのでしょか。
歯茎マッサージの方法1 ブラッシング
歯茎マッサージには一番スタンダードな方法として、歯と歯茎の間を歯ブラシでブラッシングすることです。歯周病というのは歯だけでなく、歯の根元の部分に発生してしまいます。
丁度、歯茎と歯の境目の部分ですね。そこのちょっとした溝のようなものがあります。そこを通称『歯周ポケット』といいます。この溝辺りの掃除ができていないと雑菌や歯周病菌が溜まってしまいます。
その辺りを狙ってブラッシングをするのです。ただブラッシングをするには注意点がいくつかあります。
歯茎マッサージ ブラッシングのやり方と注意点
歯茎マッサージを歯ブラシでする場合には歯ブラシの角度を基本的には45度に傾けてブラッシングを施します。大事なポイントはブラッシングは歯を磨くときよりも優しく弱くブラッシングしてください。
その理由は、歯茎マッサージを強くやりすぎてしまうと、歯茎を削ってしまい痛くなってしまいます。私も経験があるのですが、歯茎マッサージをし過ぎてしまい、翌日にとても歯茎が痛くなったことがありました。
ですので、歯茎マッサージは気持ちが良いものですが、ついついやりすぎないようにマッサージすることがとても重要です。
例えば右上の外側の歯茎をマッサージするとします。その面全体に対して歯磨きをするようなイメージで軽く10往復から20往復ほどマッサージしてください。この時出来る限り歯磨き粉を使うようにしてください。
マッサージを歯ブラシで直接してしまうと、歯ブラシの硬さによっては歯茎を痛めてしまう場合があるからです。歯磨き粉を使わない場合は、毛先が細くて柔らかい歯ブラシを使うように心がけましょう。
毛先が細い歯ブラシで優しくマッサージをすれば、歯茎を痛めるようなこともかなり起きにくくなります。歯茎のブヨブヨした感じや出血、あるいは歯茎下がりを防ぐことに大きく繋がります。
歯周病で歯茎下がりが起きるのではなく、歯ブラシで歯茎を削ってしまい歯茎下がりが起きてしまうのは本末転倒ですので注意しましょう。
歯茎マッサージの方法2 指でマッサージ
歯茎周りのケアが雑になっていると歯周病菌が繁殖したり、血流が悪くなります。そうなってくると歯茎はどんどん傷んでいきます。歯ブラシ以外にも指でマッサージをする方法もあります。
指で歯茎をマッサージする方法も歯茎の腫れや歯槽膿漏などを予防するのに効果的です。指で歯茎マッサージをする方法は以下のポイントが重要です。
指でのマッサージのポイント
- 人差し指(やりやすい指)を歯と歯茎の境目あたりに持っていき、指の腹で左右に小刻みにマッサージをします。
- 次に指の腹で小さな円を描くように動かして、歯茎をマッサージしていきます。
- 歯茎マッサージをする方向はなるべく奥歯の方から前歯へ向かって行います。
奥歯から前歯へ向かってマッサージをする理由は、歯周病は奥歯に特に発生し易いからです。奥歯から先にマッサージしていくように心かげてください。
マッサージで歯茎の状態はどう変化していくのか?
歯茎マッサージを1日1回、優しく丁寧にマッサージしていくと、私の経験では1週間ほどで歯茎の色や艶が変化していきました。それまでちょっと赤く腫れて膨らんでいた感じが減って引き締まった印象に歯茎が変化します。
マッサージも大切ですが、何より普段からしっかりとした歯磨きが口腔ケアの基本となります。歯磨き、デンタルフロス、そして歯茎マッサージを上手に活用して適切な歯周病ケアをするようにしてください。
歯茎にできる痛いできもの硬いできもの正体とは?
歯茎には時に痛いできものや硬いできものができる場合があります。一体そのできもののとは何なのでしょうか?歯茎にできるできものの可能性には以下のものが浮かんできます。
参考サイト:第一三共ヘルスケア
歯茎にできるできもののの種類
吹き出物
吹き出物はあなたもよくご存知だと思います。吹き出物の場合は大半が痛みを伴いますね。多くの場合は数日から数週間で治ってしまいます。吹き出物の場合は硬いものもあり、痛みが伴うものが大半です。
食生活、生活リズム、睡眠、ストレスなどに注意していけば徐々に治っていきます。特にビタミンCなどのビタミン類が不足すると肌も口の中も荒れやすいといわれています。しっかり栄養補給するようにしてください。
膿
歯茎やその他の口の中の場所にできる硬いものや痛いできものとしては、口内炎の他に膿という場合もあります。口内炎もある意味膿といえば膿なのですが、この場合は歯の神経が腐ってしまい、その膿が外へ出てくる場合の膿です。
主に歯の神経を抜いたような人にありうる現象で、虫歯治療で歯の神経を取りきれず残ってしまい、それが腐って炎症を起こす場合があります。その膿が溜まって行き場を失い、徐々に歯茎にトンネルを作って外へ出てくることがあります。
その時に歯茎に小さな出来物といいますか風船のような小さな硬いしこりのようなできものができることがあります。いずれその風船のように膨らんだ膿は破れて中から膿が出てくるのです。
この場合は歯の根っこの部分、つまり根幹治療をしなければ完治しないことが多いです。要は歯の神経の取り残しを除去したり歯の中を消毒したりして殺菌をするといった治療です。
この治療はマイクロスコープという専用の機材のある歯医者さんで行うか、口腔外科での治療となります。
がん
歯茎にできる硬いできものの場合はがんの可能性があります。がんの腫瘍ができると白っぽい腫瘍が多いとされています。特徴は硬さです。がんの腫瘍の場合はとにかく硬いです。
柔らかいということはあまり症例でないそうです。硬くてなかなか治らないできものが歯茎や口の中にある場合は一度口腔外科を受診してください。
がんの場合は早期発見、早期治療が基本となります。自己判断で長期間放置しないですぐに医療機関を受診して医者の判断を仰ぎましょう。
参考:日本癌治療学会
骨隆起(こつりゅうき)
意外に多いのがこの骨隆起です。この骨隆起とは主に内側の歯茎にできる硬い硬い軟骨のようなものです。この骨隆起は人によっては大きさ4ミリや5ミリくらいの大きさで、沢山出来ている人がいます。
特に下の歯茎の内側に舌で触ってみて小さな玉のような凸凹があれば骨隆起の可能性が高いです。骨隆起は歯ぎしりや歯を食いしばることでできやすくなるといわれています。
歯のかみ合わせが悪かったり、睡眠中に歯を食いしばる様な人にできやすいとされています。痛みがでている人は口腔外科で調べてみてください。
特に痛みや弊害が出ていない場合はあまり早急に対応が必要な危険なものではありません。ただ骨隆起か他の病気か素人判断は禁物です。疑問が発生した場合は速やかに専門家の診断を受けるようにしてください。
注目記事:膝の黒ずみの即効性のある取り方を調査!簡単重曹ペーストの作り方とお手入れ方法!
まとめ
- 歯茎マッサージによって歯周病の進行を効果的に防げる。
- 歯茎マッサージによって歯茎下がりを効果的に防ぐ。
- 歯茎マッサージは歯ブラシと指のどちらかで優しくマッサージする
- 歯茎のできものには幾つかの種類のできものがある。
- できものは、口内炎、膿、がん、骨隆起などが考えられる。
- 素人判断はせず専門家の意見を仰ぐ!
歯茎下がりや歯周病には歯茎のマッサージが効果的です。マッサージをするための歯ブラシはなるべく毛先の柔らかいタイプの歯ブラシを使うようにしてください。指でマッサージをするのも歯茎を痛めにくいので効果的です。
歯茎に硬いできものや痛いできものがある場合は口内炎が通常は多いのですが、稀にがんという怖い病気が潜んでいる可能性もあります。特に痛いわけでもなく硬いできものの場合は専門家に相談するようにしてください。
決して素人判断で放置することのないようお願い致します。